2011年4月1日金曜日

Farasha [ファラーシャ]


1.オリエンタルダンスを始めたきっかけを教えてください。 
幼少の頃からNYに住んでいて、ピアノニストの母の影響もあり、様々な音楽とダンス教育を受けて育ちました。幼少の頃から様々な国を旅したり、現地 の踊りや芸術に触れる機会に恵まれましたので、踊りはどんなものでも興味がありました。学生時代はジャズダンサーとして舞台に立っていました。ある日、友 人に誘われてオリエンタルダンスのショーに行きました。その時に見たオリエンタルダンスの動き、会場の雰囲気、そして音楽の響きに衝撃を受け、恋に落ちま した。そして、その熱い気持ちのまま、すぐにベリーダンスのクラスに通い始めました。


2.オリエンタルダンスを披露する際に最も大切なことは何ですか。
音楽とダンスを深く愛する心。パフォーマンスを行う場所・国・人々・文化への敬意。自分が舞台で踊れるためにサポートして下さった周囲への感謝の気持ち。このような気持ちを持っていると、衣装・メイク・音楽・体調などが完璧に準備してある事を自然に目指すようになります。
3.あなたのオリエンタルスタイルについて教えてください。 
私のオリエンタルダンスは、私が学んできた様々なオリエンタルダンスの融合であり、それを自分らしい色に咲かせたものです。私はエジプシャンスタイ ルが大好きですし、エジプトのダンサーが持つ雰囲気が大変好きです。そしてアラブ音楽の持つ独特の響きが大好きです。でも私はエジプト人ではありませんの で、エジプシャンダンサーをそのまま真似をしても自分のテイストにはなりません。真髄を充分に学んで、一度受け入れてから、今度は自分の中で練り上げて、 自分らしい表現を生み出せるよう、心がけています。これまで学んできた様々なスタイルを混合し、小さな体でも大きい舞台で映えるようなダンスが出来るよ う、工夫しています。でも伝統的なスタイルの持つ味、フィーリング、歴史的背景等などは充分に研究してから踊るようにしたいと願っています。アラブ音楽と エジプシャンダンスをリスペクトする1人の日本人ダンサーとして、オリエンタルダンスを踊っています。

4.あなたとオリエンタルダンスの関係を教えてください。
私にとって「オリエンタルダンス」はライフスタイル。
日 常の全ての小さな事にオリエンタルダンスとの結びつきを感じます。私は子供が2人いるため毎朝5時起きですので(笑)、朝日が昇るのを毎日見る事が出来ま す。日の出の太陽の色を見て「昔の人も同じ色を見ていたのかな」と思いを巡らせます。ドアをでて、柔らかな風をほほで感じると「ベールでこの風になりた い」とときめきます。朝触れる水を感じて「このように流麗な動きをしたい!」と願います。庭の土に触れた時に「大地の温かみや重みを腰で表現する と・・・」と考えます。お料理をする時の火を見て「このくらい熱いシミーをしたい!」と思います。全ての瞬間に「踊りで言ったらこれはこんな感じ」と考え るのがくせになっています。子供を抱く時も腰にひょいと乗せてフィギュアエイト(マヤ)の動きをしたりします。母として女性としてオリエンタルダンスはと ても自然に生活に密着している存在です。オリエンタルダンスのある暮らしは、母として、妻としての私を優しい気持ちにさせてくれます。
5.オリエンタルダンサーへ助言をください。
  プロフェッショナルもアマチュアも皆、等しく、「目の前の一曲と向きあう」こと。多くの事を一気に学ぼうとしてもなかなか進みません。「今、自 分が取り組んでいる事はこれだ!」という確固たる意識が大事だと思います。ごくごく小さな一歩でも、それが前進であれば、今日の自分を褒めてあげましょ う。
 6.あなたの理想のオリエンタルダンサーを教えてください。
毎日、一歩ずつでもいいから前進するダンサー。例え80歳になったしても、常に学ぶ姿勢を持ち続け、前進し続けるダンサーでありたい。オリエンタル ダンスの歴史はあまりにも長く、いくら学んでも学びきれません。学ぶ事が沢山ある、ということに喜びを感じ続け、目と心を開いて進んで行きたい。
7.オリエンタルダンサーとしての将来のプランを教えてください。
オリエンタルダンス世界の様々な場所で学び、踊り、多くのオリエンタルダンサーやミュージシャン達と交流していきたいです。同時に、オリエンタルダ ンスの歴史や文化についてももっともっと学んでいきたいです。また、オリエンタルダンスを日本の皆様にも広く知って頂き、女性達が日常的に楽しんで頂ける ダンスとして浸透したらいいな、と願っております。私もそのお手伝いが出来れば大変嬉しく思います。